しくみアレンジの裏側


【開業当時の苦悩】

 2001年社労士業をたつの市(人口8万人程度)にて開業し、数年間は、所長(または所長の家族)が生きていくために日々営業活動、1件目、2件目、、と顧客との御縁を紡いでいました。この時はまだ、生きることが精一杯で、採算性を考える余裕はありません。

 

【一人目のパート職採用】

 また作業が手一杯となり、一人ではどうにも時間的に厳しくなってきた時、最初のパート職を雇用することになりますが、この時も「なんとか顧客へのサービスレベルを維持したい」「疲弊する毎日に余力がほしい」という気持ちが先行し、採算性を考えるというフェ―ズではありません。

 

【フルタイム社員採用】

 その後、一人フルタイムの社員を雇用するとき、採算性の低さから、社員分の給料を充分に捻出することが、非常に難しい状態でした。なぜなら、生きる為に必要なギリギリの売上で、顧客に尽くしてきたからです。

 この時、顧客に「値上げしてほしい」と言える関係性ではありません。新規顧客に対して、正規の価格(より少し低い価格)でサービスすることを心掛けました。また、社員に対して、まず労基法に基づいた労働時間でサービスを提供してもらう必要があり、採算性を意識して仕事をしてもらう必要がありました。

 採算性を改善しなければ所長自身の家庭に使えるお金は、ここ数年全く改善しないことが浮き彫りになり、採算性の向上は喫緊の課題となりました。

 

【初期の日報→作業分析】

 まずは、その日やったことをexcelに入力してもらい時間集計し始めました。顧客コードや作業コード等をそれぞれ入力して頂くことが非常に手間を感じていました。手続き、給与計算、助成金、労働相談、役所や顧問先に外出等を分刻みで行った場合の日報の入力は非常に困難でした。

 その後、excelからAccessに変えました。顧客マスタや、作業マスタなどを管理し易い状況にしたいためです。標準のリレーションの設定等でそれっぽくは出来ましたが、VBAやクエリを使い始めると、技術修得に時間がかかり、ただでさえ時間がない中、途中で断念しました。並行して従業員の日報入力も毎日30分程度かかってしまっており、本末転倒の状態でした。

 

【他システムの検討】

 顧客管理、作業管理、日報、プロジェクト管理、原価管理等、いろいろなシステムが世にあふれていますが、価格が手頃で、入力が簡単なものは、見つかりませんでした。

 

【分析にあきらめ】

 結局、分析せずとも顧客から売上と経費のバランスがつりあう合うだけの売上を頂ければ、分析せずとも、うまく運営できます。数年間分析をしない道を歩みました。

 

【数年後、複人の社員】

 このまま拡大路線で本当に正しいのかという葛藤。天井の現れ。顧客は増えるが、人件費もそれによって増えることを実感。(逆に、人件費が減ったら、売上(顧客)も減る)自身の報酬も、従業員に出せる給料も夢がある状態ではない。また、すごい時間がかかっている顧客とそうでない顧客がいるように思う。時間がかかっているのに、昔の顧客だから「値上げしてください」と言いづらい。焦り。

 

【2020年】

 分析して、もっと採算を高めよう。何か打開策はあるはず。採算が合っていない顧客に提案しよう。採算が上がっているサービスを重点的に力を入れよう。(つづく)

 

しくみアレンジ

運営会社:有限会社ヤマモトオフィス

関連組織:山本社会保険労務士事務所

 

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